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理事長挨拶

技術研究組合 国際廃炉研究開発機構 理事長 山内 豊明
技術研究組合 国際廃炉研究開発機構(IRID)は、2013年8月、原子力発電所の廃炉に関する試験研究、その他組合員の技術水準の向上および実用化をはかることを目的に、技術研究組合法に基づく非営利共益法人として設立されました。以来、当面の緊急課題である福島第一原子力発電所の廃炉作業に必要な技術の研究開発について、政府および廃炉戦略の立案・研究開発プランを策定する原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)、そして現場作業を担う東京電力ホールディングスと密接に連携しながら取り組んでおります。
これまでに、原子炉格納容器の内部調査技術や、宇宙線で燃料デブリの位置を把握する技術を通して、原子炉内の状況を明らかにするなど福島第一原子力発電所の廃炉に当機構の開発成果が活用されてきております。

福島第一原子力発電所の廃炉作業は、政府が策定した「東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」およびNDFの「東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所の廃炉のための技術戦略プラン」に従って進められています。当機構といたしましては、これらの方針に基づき、海外の技術も取り入れながら、原子炉内部の更なる詳細調査や燃料デブリ取り出しに必要な技術等の研究開発を着実に進めているところであります。

このように当機構は、福島第一原子力発電所の安全・確実な廃炉作業を進めるために必要な研究開発の分野において、着実な成果を上げていくことで、福島の復興に貢献していきたいと考えています。

また、これらの研究開発や国内外の研究機関等との連携を通して、廃炉技術にかかわる次世代の育成や活躍の場の提供にも貢献したいとも考えています。

これからも関係者の皆様方のご支援ならびにご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2020年6月

技術研究組合 国際廃炉研究開発機構
山内 豊明