③港湾内の海水の浄化

【現状】

港湾外(放水口)における海水中の放射性物質濃度は線量限度等を定める告示(以下「告示」
という)を下回っているものの、港湾内の 1~4 号機取水路前の一部エリアにおいて、海水中の放射性物質濃度が告示に定める周辺監視区域外の濃度限度を下回らない状況であり、海水中の 放射性セシウムの除去(※)を進めているものの低下傾向には至っていない。
(1~4 号機取水路前の水質データは図3-1 参照)

また、1・2 号機タービン建屋東側の護岸付近の地下水において、放射性物質(トリチウム、ストロンチウム)が告示濃度を上回る高い濃度で検出されたことから、地下水を経由しての海洋汚染 の拡大を防止する地盤改良等の措置を早急に講じるとともに、海洋汚染の拡大防止のための対策として着手している海側遮水壁の設置を進めている。
(※)現在実施中のセシウム除去対策:繊維状のCs吸着材を海水中に設置し効果を確認中

港湾内の水質データ

【求める技術】

(1)海水中の放射性 Cs、Sr 除去

  • 港湾内の海水中に含まれる放射性 Cs、Sr 除去(濃度低下)できること
  • 除去する際に、Mg、Ca 等の目的外元素の吸着による除去効率低下が少ないこと
  • 放射性 Cs、Sr 吸着した廃棄物の発生量が少ないこと
  • 簡易な設備であること

(2)放射性物質を吸着するシルトフェンスの設置

  • 前述(1)の吸着材等を材料とするシルトフェンスを港湾内に設置し、放射性物質の移行を阻害
    すること