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高所用ドライアイスブラスト除染装置の開発・活用について(2015年9月8日)

2015年9月8日

福島第一原子力発電所の建屋内は放射線量が高く、人が長時間にわたって作業できる環境にないため、早期に除染を進める必要があります。
原子炉建屋1階(天井高7~8m)では、これまでに床面など低い位置での除染がすでに行われています。一方で、建屋内の汚染状況の調査結果によれば、高所部分(ダクト、ケーブルトレイ、配管など)からの放射線量が7割程度*と最も高いことから、この高所エリアの線量を低減することによる効果が期待されています。
*床面からは2割、壁・天井などから1割の結果

 

IRIDでは、この度、組合員である東芝が主体となり、高所エリアの除染に向けたロボット「高所用ドライアイスブラスト除染装置」を開発しました。愛知県豊橋市にある工場に原子炉建屋内の一部に見立てたモックアップ設備を組み立て、狭い場所や段差、暗闇の中での走行や除染性能を確認する実証試験を今年8月末までに終了ました。

同ロボットは、ダクトや配管、壁などにこびりついた汚染物質を、ドライアイスのパウダーを噴射してうすく削り取ることで除染します。ドライアイス自体は昇華してしまうため、二次廃棄物が少なく、母材を傷めにくいという特長があります。また、同装置は吸引機能も備えています。
さらに、走行用、昇降・除染作業用、位置検出用など計22台のカメラを駆使して遠隔で操作され、約8mの高さまで対応可能な仕様となっています。
その他、基本仕様は次の通りです。

◆サイズ:全長2,069mm、幅930mm、全高1,961mm
◆重量:約1,700kg
◆走行方式:電動クローラ
◆走行速度:0.8-7.5m/min(5段階可変)

同ロボットは、今年11月にも、福島第一原子力発電所3号機の原子炉建屋1階の高所除染の作業に活用される予定です。

<国プロ「原子炉建屋内の遠隔除染技術の開発」高所用ドライアイスブラスト除染装置の実機適用準備状況について(2015年10月29日)>
http://irid.or.jp/wp-content/uploads/2015/10/20151029.pdf
<3号機原子炉建屋1階高所除染装置(ドライアイスブラスト装置)実機検証結果について(2016年5月26日)>
http://irid.or.jp/wp-content/uploads/2016/05/20160526_1.pdf

【写真】

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ロボット前面① ロボット前面② ロボット背面
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台車装置を上昇 装置上部のアーム部・吸引ヘッド部 狭い場所を遠隔で走行
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作業装置を上昇 作業アームを除染ポイントへ 作業アームを伸ばして吸引ヘッドを除染ポイントへ
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高所での吸引除染の様子 吸引ヘッド部を機器上面用から垂直面用へ交換① 吸引ヘッド部を機器上面用から垂直面用へ交換②
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ドライアイスのブロックを設置している様子 青塗装の壁面でドライアイスブラスト除染の性能を確認 ドライアイスを噴射。青い塗装を削り取っていく
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ロボットの操作はモニターで確認しながら遠隔で行われる

【動画】 ※YouTubeのサイトにリンクします。

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高所用ドライアイスブラスト除染装置の台車部分が上昇する様子 高所用ドライアイスブラスト除染装置による除染試験の様子
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高所用ドライアイスブラスト除染装置による除染の様子

【動画紹介】
高所用ドライアイスブラスト除染ロボットの福島第一・3号機での除染の様子が東京電力ホームページで公開されました(2016年2月23日)
<除染について(2月15日撮影)>
http://www.tepco.co.jp/tepconews/library/archive-j.html?video_uuid=lt6o7a53&catid=69619
<走行などについて(2月9日撮影)>
http://www.tepco.co.jp/tepconews/library/archive-j.html?video_uuid=r0a1xc1k&catid=69619

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